流域連携基金事業:実施状況

水郷ひたの森づくり

日田市では、豊かな森林と豊富な水に恵まれた筑後川の水源地域を市民の財産として時代を担う子どもたちに引き継いでいくため、水環境の保全・保護の取り組みを推進しています。
福岡都市圏住民も、森林の役割や森林を守り育てることの大切さを理解するため、日田市の「市民参加の森づくり大会」に参加しました。

【実施日】
平成27年11月29日(日)
【場 所】
大分県日田市 萩尾(公園)市有林(植樹会場) 豆田町(散策)
【参加者】
福岡都市圏住民 74名 (福岡市49名、筑紫地域10名、糟屋地域11名、糸島市4名)

水郷ひたの森づくり
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開会式で原田啓介日田市長から挨拶がありました。「日田市の林業といえば昔からスギ、ヒノキと言われてきたが、最近では早生広葉樹を植えている。これらの樹木は将来的にバイオマス燃料として再生エネルギーに活用しようとの試みでもある。」とのこと。この日、福岡都市圏だけでなく、久留米市や地元日田市から約300名の参加者があり、ヤマモミジ、ヤマザクラ、チャンチンモドキの3種1500本を植えました。福岡地区水道企業団、福岡市水道局、久留米市から苗木の贈呈があり、地元の緑の少年団からのメッセージも聞きました。
各地域ごとに記念写真を撮って、用意された鍬(クワ)を持って山に入りました。

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ほとんどの人が初めての体験でした。もともとスギの林だったところで、伐採されて間もない切り株があちこちに残っていました。根が残っていたり石があったりで掘るところから苦労しました。親子や夫婦で力を合わせて植えていきました。気分が乗ってくると最初は遠慮していた急こう配の高いところに行く人もいました。久しぶりにいい汗をかいたという声や、記念の木札をさげて、大きくなった木をいつかぜひ見に来たいという声が聞かれました。

水郷ひたの森づくり
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今回は日田市林業振興課の職員の案内で、市有林散策を行いました。平成22年から昨年までの植樹会場をまわり、植えた木々の状態を観察し今後の成長を想像することが出来ました。またそのためには下草を刈るなど普段の活動も重要であるなどの説明も聞くことが出来ました。また途中、大きなきのこのサルノコシカケや、倒木、イノシシなどが体のダニなどを落とすために泥浴をする沼田場(ぬたば)なども観察できました。

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植樹4年目の様子。クリの木です。

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日田中央木材市場です。

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沼田場です。ほとんどの人が初めて見ました。

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昼食は地元の人たちが作ってくれたシシ梨カレー、イノシシの肉が入り、梨のコンポートがのったものです。こどもたちにはちょっと辛かったかも。またシシ肉を焼いた“ひたぎすかん”もふるまわれました。地元の物産販売もあり、干しシイタケや手作りのかりんとう、おまんじゅう、巻きずしなどを買い求める人もいました。

水郷ひたの森づくり
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午後からは、豆田町の散策を行いました。参加者はとても楽しみにしていました。散策時間もたっぷりとれて、思い思いに訪ね歩くことが出来ました。薫重酒蔵での利き酒を楽しみ、赤司羊羹や旭饅頭等の老舗店に行ったり、ロールケーキ、せんべいなども買い求めていました。また、時間が許したため廣瀬資料館や日本丸館などもゆっくり見学できたようです。

日田の豆田町を訪ねてみませんか → http://www.hita-mameda.jp/

まだまだ「ひた」は訪ねどころがいっぱいです。 → http://www.oidehita.com/

水郷ひたの森づくり

アンケートより

  • 森と水の関係がつながっていることを、改めて詳しく知ることが出来て、環境に対して自分でやれることを少し見つけることができたと思います。
  • 水源の環境を大事にしなければならないと感じました。広葉樹を植えることが増えてきたということが、勉強になりました。
  • 山の斜面が急で、けっこう作業が大変でしたが、成長する木を思うといい経験が出来ました。
  • イノシシの肉はおいしく、柔らかかったです。散策の時、イノシシの掘った穴やサルノコシカケを始めて見ました。